令和元年7月29日に日本武道館で開催されました第54回全国道場少年剣道大会に鹿泉館初出場して来ましたのでご報告です。
ブログ自体久々の更新となってしまいすみません。。。
大会前日の28日、選手たちは各々が池袋へ集合し、当道場OBである佐々木先生が指導する立教池袋中学高校へ向かいました。秋田から遠く離れている場所でも鹿泉館の先輩がいて、稽古場所をご提供してくださるということに改めて鹿泉館の歴史と先輩の暖かさを感じることができました。
灼熱の東京、移動するだけで汗が止まらなかったほどですが、道場は最高に快適!いつも以上に動きがよかったです。笑
保護者の方々はもはや寒かったよう、、、大会前日の稽古でしたが、せっかく先輩もいることだし、道場も快適だし、予定よりも稽古しすぎましたが、楽しい時間でした。最後に私も挑戦しましたが、やはり先輩。壁は高かったです。かれこれ20年以上負けっぱなし。帰ってまた稽古しなければ。。
先輩と別れて、ホテルへチェックイン、その後決起集会!!食べ放題飲み放題だし、東京の暑さ、稽古で水分不足!ビールがうまいっ!!!!笑
選手たちも好きなものを好きなだけ食べて満足そうでしたが、お父さんお母さんは「そんな食べて明日大丈夫??!」と少し心配しましたが、帰り道もたくさん動いて(一部踊って?笑)消化できたようです。
29日。いよいよ当日!朝6時にホテルを出発して、武道館には開場の1時間前には到着しました。とっても順調!すでに多くの道場が並んでいましたが、なかなかの好位置。
観覧席は保護者の皆さんに任せて、選手たちはそのままフロアへ。朝稽古にいち早く入りました。まだ他の道場が準備している隙に、今日の試合会場である第2試合場へ!他の道場が面をつけている横で、せっかくだし一番最初にと体操、素振りを一番に行うことができ、子鹿たちの声だけが日本武道館に響き渡った最高に気持ちいい瞬間でした。マサハル注目浴びたね〜!笑
昨日も稽古したし、なんだか調子は良さそう!気合いも十分!!
しっかり1時間近く稽古して、開会式に備えました。開会式ではたくさんの方のお話があり、また、新明館の橋場さんの作文発表がありと盛りだくさん。特に橋場さんとは昨年合同稽古をさせていただいた際にも素晴らしい剣道をする女の子だなと思っていました。やはり文武両道!人として素晴らしい子は間違いなく良い選手になる条件を満たしているんだなぁと感じました。
第2試合場第3試合目、いよいよ子鹿たちの武道館が始まりました。お相手は長野県代表の夢未来對山館さん。
先鋒のシュンヤ、初立ちで若干の迷いがあったか、相面で出遅れ面を献上、その後は追う展開が続いて、時間終了間際にもう一本面を奪われ敗退。体の急成長に膝が痛かったり、体と剣道がまだ一致してきていないが、ポテンシャルは十分!剣道にも一生懸命だし必ずうまくいく。
続くユウ、お相手の力も十分、さすが厳しい予選を上位で通過した道場。しかし連敗はしないで大将まで繋ぐということを必死に頑張った!引き分け。嫌な流れが切れたか。この1ヶ月で1番変わった。やっとみんなと一緒に全国大会に来れたユウ。ここまでよく頑張った!!
中堅のコウワ、お相手も雰囲気があり強そう。しかしここが勝負所!なんとか一本をと送り出したが、中盤で中途半端な面を抜かれて胴の一本負け。ここ最近は思うように結果が出なくて苦しんでいたが、あの場面であんなに堂々といつも通りの試合ができるコウワの心の強さ、試合中の余裕に成長を感じた。
いよいよ後半戦、マサハルには勝負しかないことを伝えて送り出したが、本人はすでにわかっているようで集中していた。団体戦で最も難しいポジションである副将をずっと経験してきた我が道場の主将にとってはチームのために自分は何をすべきかすでに考える力が付いてきたのだと思う。彼には安心して2分間を預けることができる。しかしお相手も強敵、しかも相手は出てこない。そりゃ勝つため。勝負だし仕方ない。良い技もたくさん出たが、なかなか3本の旗が上がらず万事休す。引き分けとなった。
この時点で勝負はついたが、うちの大将は何を思ったのか、いつも以上に気合が入っていた。初立ちから積極的に攻め、お相手が引いていることもわかる。勝負に徹する姿に鹿泉館の大将の意地を見た。
最後は勝負所で合面を献上。やはり相手は上手、最後には合わせてくるあたりが、試合中に相手を研究して勝負所を見極めている証拠。さすが全国レベル。
全国の壁の高さを知った。水戸大会とはまた違った大会。予選を勝ち抜いてきたレベルの高さ、そして日本武道館という聖地。この大会を目指して全国の少年少女が必死に稽古してくるのがわかる。また帰って来たいと心から思える場所。
試合後に選手たちとゆっくり話をしたが、誰1人涙は見せなかった。
いつも地元の大会で負けるだけで泣く子たちがなんだか一皮向けたような感じがする。きっとこの一ヶ月の選手稽古や各自の出稽古、そして昨日の前日稽古。やり残したことがないように準備をしっかりする。気持ちで負けないように、不安がないくらい剣道と向き合う。日本武道館を仲間共に楽しむ。ずっと話していたことができてたんじゃないかなと見ていて思いました。
私も同じ気持ちです。彼らはやり切りました。試合も今できる一番の剣道だったと思います。勝てなかったのは監督の責任。もっともっと勉強して、たくさん話を聞いて、自分も稽古をしていつか日本武道館で子鹿たちがたくさん笑えるように頑張ろうと思いました。
最後の写真、本当に選手も保護者の方もいい顔しています。これが私の大好きな鹿泉館。そして武道の聖地日本武道館。
道場としてはここで解散。あとはみんな夏休みの東京を楽しめー!!
私は決勝まで観戦。見ていたのは試合よりも勝ち残っている選手たちの着装、試合の待ち方、挨拶の仕方、応援の仕方など、あとは観覧席の保護者。
試合はビデオで観れるけど、ここは現場でないと見られないところ。とても勉強になりました。強いチームはただ剣道が上手いだけではない。監督の品格、選手の姿勢、目つき、保護者の一体感。楽しそうな笑顔。全て勉強になりました。きっとこの子たちは人間としても素晴らしい人格なんだろうなと思います。
剣道はすぐには強くならない。しかし道場の代表として5年やってきて、ここだけは譲れない部分がはっきり見えてきたような感じです。本当に勉強になりました。
初めての全国道場大会。大学のとき選手として立った武道館とはまた違う監督として連れてきてもらった武道館は、あの時観ていた景色とは全く違いました。こんな思いをさせてくれた選手や保護者の方々、応援してくれた道場の門下生たちや地域の先生方には感謝しかありません。また補助をくださった北秋田市や、応援メッセージをくれたOBの先輩方ありがとうございました。
次の目標に向けて暑い夏ですが、頑張っていきたいと思います!!!